16

10月 12

「ロックは死んだ」と言ったSex Pistolsの ”Johnny Rotten”


本名はジョン・ライドン(John Lydon)1956年1月31日、ロンドンのフィンズベリー・パークで生まれた。
これは彼の自伝『No Irish, No Blacks, No Dogs』によるもので、出生証明書は失われており事実を確認することはできない。

両親は共にアイルランド移民で、ジョニーは三人の弟と共に貧しい労働者階級の中で育つ。(当時、アイルランド移民は黒人と同様の差別を受けていた。)
幼いころに髄膜炎を患い、半年近く生死の淵を彷徨った後、遺症で退院した時は“cat”の綴りや両親の顔すら忘れている記憶喪失の状態で、それが原因で小学生の頃はいじめられていた。また、目つきが悪いのはこの病気の後遺症でそうしないと目の焦点が合わないためである。

中学になるとジョニーは不良へと成長、十代後半にはマルコム・マクラーレン(後のマネージャー)の洋服屋「Sex」(ヴィヴィアン・ウエストウッドと共同経営者)を仲間達”ジョンズ”の溜まり場としていた。

ちなみに、ジョニーはピストルズを結成したメーンバーではなく、オーディションで選ばれている。(「Sex」に出入りしていたスティーヴ・ジョーンズ(G)とポール・クック(D)が結成、それをマルコム・マクラーレンが彼らを使って自分の店の洋服を売ろうと目をつけた。)

風刺の効いた知的で過激でストレートな歌詞はジョニーが書いたものだし、「Anarchy in the U.K.」でアンチ・キリスト発言を、「God save the Queen」はイギリス王室属領で使用されている賛歌(同名)を揶揄したり、Pink FloydのTシャツにサインペンで「I Hate」(俺は嫌いだ)と書いたりと・・・これらの歌詞や言動によって、右翼の敵となり、愛国主義者に襲われギターを弾けなくなっり、警察にも嫌がらせのように何度も家宅捜索や別件逮捕をされたりと、色々あったが彼はこう言っている「”アナーキー”ってのはそもそも思考の自由を象徴してるんだ。こういう何もかもが息苦しいほどシステム化された時代だからこそ、もっとそれぞれが真剣に対峙しなきゃならないテーマなんだ。支配階級に飼いならされた家畜と化さない為にもさ」

ピストルズ脱退後、Public Image Ltd(PIL)を結成した。
後にセックス・ピストルズとPIL、どちらがあなたにとってより重要ですか?という質問に対し「俺自身だよ。常にそうだ。そして、これは自分勝手な発言ではない。人間はまず、何よりも自分自身の面倒を見なきゃならない」と言っている。

No comments yet, be the first.

コメントを残す